例えば。

2008年6月19日 日々常に
そう、
例えば命がひとつなくなるのなんて簡単で
気が付いたらなくなっちゃう。
けれど、
それを悲しむ余裕さえ私には与えられなくて、文字に表して悲しんでみる。
わんこ、ポコ。
今日の朝には元気に一緒に散歩に行ったのに
家に帰ってきたらダンボールの中で硬くなってた。
半開きの瞳と、だらりと開いた唇が穏やかじゃない死を物語って、
ぐずついた母の声で、何で轢かれたのかを聞いて、
なんで?
と繰り返すことしか出来なかった。
その後に食べたご飯は味がしなくて、
だからって子どもらしくわぁわぁ泣くことも出来なくて、
なんで?なんで?
繰り返して足が痺れるまでぼんやりと座り込む。
居なくなって静まり返った家の中、こんなにあの子存在感在ったっけ?
勇気を出して硬い顔を撫でてみる。もう避けることもしないで、あの生暖かい舌で舐めてもらうことも出来ない。悪いことしても叱ることもできない。

今日、ポコは長い旅に出ちゃいました。
戻ってこないです。私のところには、きっと。


寂しい。

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