‥はぁ
凍てつく寒さでかじかんだ手を暖めようと息を吐く
「冬 なんだよね‥」
吐き出された息は真っ白に染まる。何回目だろうこの景色。
回りは雪、雪、その間に黒くぽつりぽつりと見えるのは人の死体だ
ろうか、
呼吸の度に視界は一瞬白くなり、またクリアな景色へと戻る。まる
で、海みたいだ‥寄って―離れて。漣
「寒いですか。」
「少しだけ。」
私は微笑って答える
「無理していない?」
「平気、私丈夫だから、朔は平気?」
「平気よ。」
地面は真っ白、キラキラキラ輝いている。けれど、私を受け入れて
はくれない。拒絶する世界―の様に感じる。
「どうしました?」
―冷たい。
「‥んでもありません。」
「、君が神子なんですね。」
私の顔をじっとみる瞳、茶の瞳。まるで私を見定めるように見る。
「そうです、駄目ですか」
そんな好奇の眼差しで見られるのがとても嫌で、
「いえ、適任だと思います。―それに君はとても強い眼を持ってま
すし、」
「「死体を見ても眉一つ動かしませんしね。」」
私は彼の言葉を先読みして、わざとハモる。彼が笑って朔が笑う。
「それも神子の力ですか?」
「まぁそう思ってて下さい★」
少しだけふざける。
「神子、そんな力はないよ。」
場が一気に和やかになって、小さな笑い声が雪に合わさる。
「慣れているんですか?」
「なれたんです。訳は言えないけど、」
「そうですか」
必要最低限しか言わない。前の運命では死んだ彼、私はなるべく平
常心を保とうとする―
もぅ―あの空虚さは嫌。何も欠かしたくない。白い息、現れては消
える。そんな薄い存在ではなく―強い存在感、私は雪になりたい。
そして、貴方を守りたい。救いたい。
「―守られるだけじゃなくて、私は戦います。」
ぽつり 雪が降る
粉雪ちらちら、さらさらさ‥
私が見据えるは貴方の瞳、反らそうとしても私は放さない。貴方を
放さない。
手を離してしまった未来を後悔したくないから‥決して。
だから
‥愛しています
の言葉を胸にしまって、私は貴方を守る神子になる。
「平和の為に頑張りましょう、弁慶さんも朔も白龍も‥。私は神子
なんでしょ、」
言ったとき、彼の表情が曇った。私はそれを見逃さない。
「―そぅ、ですね」
その顔の理由(わけ)を教えて―いつでも良いから。お願い‥神様、
その為ならば私は何でもしますから―神が居るならば。
終
凍てつく寒さでかじかんだ手を暖めようと息を吐く
「冬 なんだよね‥」
吐き出された息は真っ白に染まる。何回目だろうこの景色。
回りは雪、雪、その間に黒くぽつりぽつりと見えるのは人の死体だ
ろうか、
呼吸の度に視界は一瞬白くなり、またクリアな景色へと戻る。まる
で、海みたいだ‥寄って―離れて。漣
「寒いですか。」
「少しだけ。」
私は微笑って答える
「無理していない?」
「平気、私丈夫だから、朔は平気?」
「平気よ。」
地面は真っ白、キラキラキラ輝いている。けれど、私を受け入れて
はくれない。拒絶する世界―の様に感じる。
「どうしました?」
―冷たい。
「‥んでもありません。」
「、君が神子なんですね。」
私の顔をじっとみる瞳、茶の瞳。まるで私を見定めるように見る。
「そうです、駄目ですか」
そんな好奇の眼差しで見られるのがとても嫌で、
「いえ、適任だと思います。―それに君はとても強い眼を持ってま
すし、」
「「死体を見ても眉一つ動かしませんしね。」」
私は彼の言葉を先読みして、わざとハモる。彼が笑って朔が笑う。
「それも神子の力ですか?」
「まぁそう思ってて下さい★」
少しだけふざける。
「神子、そんな力はないよ。」
場が一気に和やかになって、小さな笑い声が雪に合わさる。
「慣れているんですか?」
「なれたんです。訳は言えないけど、」
「そうですか」
必要最低限しか言わない。前の運命では死んだ彼、私はなるべく平
常心を保とうとする―
もぅ―あの空虚さは嫌。何も欠かしたくない。白い息、現れては消
える。そんな薄い存在ではなく―強い存在感、私は雪になりたい。
そして、貴方を守りたい。救いたい。
「―守られるだけじゃなくて、私は戦います。」
ぽつり 雪が降る
粉雪ちらちら、さらさらさ‥
私が見据えるは貴方の瞳、反らそうとしても私は放さない。貴方を
放さない。
手を離してしまった未来を後悔したくないから‥決して。
だから
‥愛しています
の言葉を胸にしまって、私は貴方を守る神子になる。
「平和の為に頑張りましょう、弁慶さんも朔も白龍も‥。私は神子
なんでしょ、」
言ったとき、彼の表情が曇った。私はそれを見逃さない。
「―そぅ、ですね」
その顔の理由(わけ)を教えて―いつでも良いから。お願い‥神様、
その為ならば私は何でもしますから―神が居るならば。
終
コメント
私も遙か好きなんでリンクさせてくださ〜いvvv